こんにちは。りっちゃんです。
今回は、「経理」に関連する資格の一つ「中小企業診断士」についてまとめてみました。
国家資格「中小企業診断士」は、中小企業の経営課題に対して助言を行う専門家です。
中小企業の経営者に助言をするためには会社のお金周りの知識が必要となるため、一次試験の筆記試験の中にも「財務・会計」の科目があります。
経理担当者が「中小企業診断士」資格を取得することで、経営戦略などを考える経理財務部門の管理職へのキャリアパスを目指せたり、経営戦略のスペシャリストとして経理以外の仕事に抜擢され意見を求められたり、仕事の幅が広がります。
「経理」「経営」の分野でキャリア形成を目指されている方は、成長の助けとして「中小企業診断士」資格取得を目指されてはいかがでしょうか?
ポイント
◎資格区分:国家資格
◎試験日:※令和5年の受験期間参照
一次試験:8月(2日間)
二次試験:筆記試験10月/口述試験1月中旬
◎合格発表日:※令和5年の受験期間参照
一次試験:9月
二次試験:筆記試験1月中旬/口述試験1月下旬
◎合格率:(令和4年)
一次試験 28.9%
二次試験 18.7%
◎資格保有者の強み:中小企業の経営課題に対して診断・助言を行うための一定レベルの知識・能力を有することを証明できる。
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「中小企業診断士」資格とは?
中小企業診断士は、「中小企業支援法」第11条に基づき、経済産業大臣が登録する国家資格です。
中小企業の経営課題に対して文字通り診断・助言を行う専門家のことを言います。
中小企業診断士の資格を持っている人は国が一定レベル以上の知識・能力を有することを認めているということでもあるので、経営者が経営に関する助言を求めたときの相談先の参考になります。
中小企業診断士は、まず企業の成長戦略の策定について専門的知識をもってアドバイスします。
一般社団法人 中小企業診断協会/中小企業診断士の役割とは?
また、策定した成長戦略を実行するに当たって具体的な経営計画を立て、その実績やその後の経営環境の変化を踏まえた支援も行います。
このため、中小企業診断士は、専門的知識の活用とともに、企業と行政、企業と金融機関等のパイプ役、中小企業への施策の適切な活用支援まで、幅広い活動に対応できるような知識や能力が求められています。
基本情報
受験資格
年齢、学歴等に制限はありません。
受験期間
第1次試験:8月(2日間)
第2次試験:筆記試験10月/口述試験1月
※令和5年の受験期間参照
受験場所
第1次試験:札幌・仙台・東京・名古屋・金沢・大阪・広島・四国・福岡・那覇の10地区
第2次試験:札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡の7地区
※令和5年の受験場所参照
※金沢と四国については、令和5年度から試験的に実施。
※四国は松山会場と高松会場で交互に実施。
受験費用
14,500円
検定内容
★ 第1次試験 ※筆記試験(多肢選択式)
「経済学・経済政策」「財務・会計」「企業経営理論」
「運営管理(オペレーション・マネジメント)」「経営法務」
「経営情報システム」「中小企業経営・中小企業政策」 の7科目
↓↓↓↓↓↓↓↓
下記ABのいずれかを実施。
【A】第2次試験
<筆記試験>試験科目:中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅰ~Ⅳの4科目
<口述試験>
↓
実務補習 or 実務従事(15日以上)
or
【B】中小企業基盤整備機構または登録養成機関が実施する養成課程を修了
↓↓↓↓↓↓↓↓
上記ABのいずれかをクリアすると、中小企業診断士登録(経済産業大臣登録)されます。
※中小企業診断士の登録有効期間は5年間
合格率
一次試験
受験者数※ | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
令和元年 | 14,691 | 4,444 | 30.2% |
令和2年 | 11,785 | 5,005 | 42.5% |
令和3年 | 16,057 | 5,839 | 36.4% |
令和4年 | 17,345 | 5,019 | 28.9% |
二次試験
受験者数※ | 合格者数 | 合格率 | |
---|---|---|---|
令和元年 | 5,954 | 1,088 | 18.3% |
令和2年 | 6,388 | 1,174 | 18.4% |
令和3年 | 8,757 | 1,600 | 18.3% |
令和4年 | 8,712 | 1,625 | 18.7% |
「中小企業診断士」資格の勉強方法
中小企業診断士の資格取得のためにはどのように勉強をしたら良いのでしょうか?
参考書で学ぶ
参考書を購入し、独学で勉強することも可能です。
「ゼロからスタート! 金城順之介の中小企業診断士1冊目の教科書」(金城 順之介(著), LEC東京リーガルマインド(監修))
中小企業診断士とは?を学ぶ入門書です。
これだけでは試験合格は難しいかもしれませんが、まず概要を抑えるという点においては、完結にまとまっていて非常に読みやすい本です。
「中小企業診断士1次試験一発合格まとめシート前編・後編」(野網美帆子(著), KSN出版)
2022年度版から毎年発行している中小企業診断士1次試験一発合格まとめシート。
複数科目を1冊で学ぶことが出来ます。
論点別の過去問題集や暗記に便利なまとめシートPDFのダウンロードも可。
イラストも多く、語呂合わせなども用いて楽しく学ぶことが出来ます。
You Tubeでも勉強法を紹介しているので、独学者や初心者にオススメです。
通信講座で学ぶ
一人で勉強をするのが苦手という方は、専門の学校に通うという選択肢もあります。
資格試験の通信講座【アガルートアカデミー】
中小企業診断士の資格取得を目指すなら、アガルートアカデミーは法律系の難関国家資格を得意とする通信講座です。
進学型の予備校よりも安価であるのも嬉しいところ。
『初学者(はじめて学習する方)』『学習経験者』それぞれに対しての講座・カリキュラムが用意されているので、自分のレベルに合った指導を受けられます。
おすすめポイント
❶講義は全て収録されたオンライン映像にて受講可能
オンライン講座なので場所や時間問わず、自分のペースで学習が可能です。
また、「倍速再生機能」「音声ファイルのダウンロード」「マルチデバイス(パソコン/スマートフォン/タブレット)」に対応しています。
❷通信講座ならではの充実したフォロー
Facebookグループによる質問対応、定期カウンセリング、直接指導など、通信講座でも受験生をしっかりフォローします。
「MBA」との関係性
「中小企業診断士」と「MBA(経営学修士)」は、どちらも経営に関する知識やスキルを身につけるための資格や学位ですが、異なる特徴や目的を持っています。
MBAは学位、中小企業診断士は資格
「MBA」は経営学修士の学位であり、大学院での学業を修了することで得られます。
「中小企業診断士」は国家資格であり、実務経験や試験によって取得します。
1次試験・2次試験を合格後、実務補習or実務従事することで中小企業診断士として登録されます。
MBAは実務的を学びを重視、中小企業診断士は実務を重視
「MBA」は、経営学修士という学位であり、経営における高度な知識とスキルを身につけるための教育プログラムです。
一般的には大学院で提供されており、ビジネス理論や戦略、マネジメント、リーダーシップなど、幅広い経営領域を学びます。
MBAプログラムでは、ビジネスケースの分析やグループディスカッション、リーダーシップの開発など、実践的な学びを重視しています。
一方、「中小企業診断士」は、中小企業の経営課題に対して助言や診断を行う専門家の資格です。
中小企業の経営者や経理担当者に対して経済や財務・会計、経営戦略などに関する広範な知識を提供し、経営の意思決定や業績の向上に貢献します。
中小企業の現場での実務経験や実践的な知識が重要とされるため、実務を重視した資格と言えます。
MBAも中小企業診断士も独占業務はない
「MBA」も「中小企業診断士」も、学位があるから・資格を持っているからこそ認められる「独占業務」はありません。
「中小企業診断士」は中小企業の経営に特化した実務的な資格であり、現場での経営支援に重点を置いています。
「MBA」は幅広い業界や職種での経営の知識とスキルを身につけるための学位です。
選択する資格や学位は、自身のキャリア目標や希望する職務に応じて考える必要があります。
海外MBAを学ぶなら
★ヒューマンアカデミー★では、英国の高等教育の水準を評価する「英国高等教育質保証機構(QAA)の保証を受けた、ウェールズ大学トリニティセントデイヴィッド(UWTSD)の海外MBAプログラムを提供しています。
そのカリキュラムの一部である単科科目を通して理論と実践を体系的に学べます。
【ポイント!】
❶一流大学教授を中心とした講師と高い教育水準
❷ディスカッション中心の実践的授業 ※全講義日本語です。
❸授業は週末のみ、現在の仕事・キャリアと両立できる
「中小企業診断士」資格保有者のキャリアパス
「中小企業診断士」の資格を取得した後のキャリアパスは、経理以外にも様々あります。
以下に一般的なキャリアパスの一例をご紹介します。
経営コンサルタント
経営支援に興味があるならコンサルティング会社での就業も可能です。
経営戦略の策定や業績改善などの経営コンサルティング業務を行うことができます。
金融機関や経営企画部門
経理・財務部門以外でも経営戦略の立案や分析、経営改善などの業務に携わることができます。
自営業や独立開業
自身でコンサルティングの事業を立ち上げたり、独立して経営コンサルタントとして活動することも可能です。
公的機関や行政庁
公的機関や行政庁での就職にも有利です。
中小企業支援の仕事や政策立案など、中小企業の発展を支える役割を担うことができます。
教育や研究の分野
大学や専門学校での教育や研究の分野で活躍することもできます。
経営の専門家として知識を伝える役割を果たすことができます。
これらは一部の例であり、他にもさまざまなキャリアパスが存在します。
会社の規模感や主たる事業内容によっても働き方は異なりますので、自分がそこで何がしたいのかをよく考えながら、リサーチすることが大切です。
個人の興味や能力、経験によっても選択肢は広がるため、自身の目標や将来のビジョンを考慮しながら、自分に合ったキャリアパスを選択しましょう。