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機械・プラント製図技能士資格deレベルUP!~資格の取り方・勉強方法~

2023年12月1日

りっちゃん

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こんにちは。りっちゃんです。

今回は、「機械設計」職種に関連する資格の一つ「機械・プラント製図技能士」資格についてまとめてみました。

「技能士」資格は、技能検定の合格者は名乗れる資格であり、現在は今回取り上げる”機械・プラント製図”以外にも100以上の職種において「技能士」が設定されています。
機械・プラント製図技能士について、機械とプラント配管の製図に必要な技能を対象とした資格です。
この資格を保有するということ自体が”確かな技能の証”となり、現在の職場や転職時に高く評価されます。

「機械設計」の分野でキャリア形成を目指されている方は、成長の助けとして「機械・プラント製図技能士」資格取得を目指されてはいかがでしょうか?

ポイント

◎資格区分:国家資格

◎試験日:年2回(前期6~9月、後期11~翌年2月)

◎合格発表日:前期 10月、後期 翌年3月

◎合格率:43.3%(令和4年度/全等級合わせた率)

◎資格保有者の強み:機械やプラントの製図のスキル、機械に関する知識や設計能力を客観的に証明できる。

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「機械・プラント製図技能士」資格とは?

製図

「機械・プラント製図技能士」資格は、職業能力開発促進法に基づき、国(厚生労働省)が定めた計画に基づいて実施される技能検定を受けることで取得可能です。
令和5年4月現在、都道府県が実施する職種が111職種、指定試験機関が実施する職種が20職種となっています。

働く上で身に付ける、または必要とされる技能の習得レベルを評価する国家検定制度で、機械加工、建築大工やファイナンシャル・プランニングなど全部で131職種の試験があります。
試験に合格すると合格証書が交付され、「技能士」と名乗ることができます。

中央職業能力開発協会

基本情報

受験資格

技能検定には、「特級/1級/2級/3級」に区分するものと、「単一等級」として等級を区分しないものがあります。
特級は管理者・監督者レベル、1級&単一等級は上級レベル、2級が中級レベル、3級が初心者レベルです。

機械・プラント製図技能士の中でさらに、実技試験が「機械製図手書き作業/機械製図CAD作業/プラント配管製図作業」に分かれます。
「機械製図手書き作業/機械製図CAD作業」は1~3級、「プラント配管製図作業」は1,2級があります。

受験資格は以下の通りです。

等級受験資格
1級検定職種に関する実務経験 7 年以上 or 2級合格後2年以上、3級合格後4年以上の実務経験など
2級検定職種に関する実務経験 2 年以上 or 3級合格者
3級不問

必要とされる実務経験の年数は、職業訓練歴、学歴等によって短縮されるため、詳しくは厚生労働省のHPをご覧ください。

受験期間

前期と後期で分かれており、年2回実施されます。

【前期】
実技試験:6月中旬~9月上旬
学科試験:7月末~9月上旬
合格発表:10月

【後期】
実技試験:11月下旬~翌年2月下旬
学科試験:翌年1月末~2月中旬
合格発表:翌年3月

受験場所

各都道府県。
※都道府県によって実施する職種が異なります。

受験費用

検定職種ごとに各都道府県で定められています。
(標準金額は、令和元年度より、実技試験18,200円、学科試験3,100円です)

また、ものづくり分野に従事する若者の確保・育成を目的として、規定年齢未満、且つ、2級または3級の実技試験を受検する方を対象に、実技試験の受検手数料が減額されます。
都道府県によって減額対象者が異なるのでご注意ください。

参考(受験費用例)

【東京】
実技試験18,200円+学科試験3,100円 
 ※減額対象者(35歳未満&2,3級受験):減額後手数料 9,200円

【愛知】
実技試験18,200円+学科試験3,100円
 ※減額対象者(25歳未満&2,3級受験):減額後手数料 9,200円

【大阪】
1級:実技試験13,300円+学科試験3,100円
2級:実技試験13,300円+学科試験3,100円
 ※減額対象者(25歳未満&在職者):減額後手数料 4,300円
3級:実技試験13,300円+学科試験3,100円
 ※減額対象者①(在校生&通信教育・夜間学部・定時制ではない ):減額後手数料 8,900円
 ※減額対象者②(在校生&通信教育・夜間学部・定時制&25歳以上):減額後手数料 8,900円
 ※減額対象者③(在校生&通信教育・夜間学部・定時制&25歳未満&在職者ではない):減額後手数料 8,900円
 ※減額対象者④(在校生&通信教育・夜間学部・定時制& 25歳未満&在職者):減額後手数料 2,900円

検定内容

厚生労働省のHP「技能検定職種及び等級区分 (都道府県知事の実施する職種)」より抜粋しています。

1級の検定内容

【学科試験】

❶ 製図一般
製図に関する日本産業規格
製図用器具の種類及び使用方法
用器画法

❷ 材 料
金属材料及び非金属材料の種類、性質及び用途
金属材料の熱処理

❸ 材料力学一般
荷重、応力及びひずみ
はりのせん断力図及び曲げモーメント図
はり及び軸における断面の形状と強さとの関係
圧力容器
熱応力

❹ 溶接一般
溶接作業

❺ 関連基礎知識
力学の基礎知識
流体の基礎知識
熱の基礎知識
電気の基礎知識
表面処理の基礎知識
腐食及び防食の基礎知識

❻ 前各号に掲げる科目のほか、次に掲げる科目のうち、受検者が選択するいずれか一の科目
イ:機械製図法
機械製図法に関する日本産業規格
機械の主要構成要素の種類、規格、形状及び用途
加工法
工作機械の種類及び用途
測定及び試験
原動機等の種類及び用途
電気機械器具の使用方法
電気・電子部品の使用方法
CADに関する知識

ロ:プラント配管製図法
プラント配管製図に関する日本産業規格その他の規格
プラント配管図の種類及び作図法
プラントのプロセス及び計装に関する基礎知識
プラントを構成する設備及び装置の種類、構造、機能及び特徴
プラント配管用材料の種類、規格、性質及び用途
プラント配管設計法
プラント配管施工法
プラント配管の試験及び検査
プラント配管関連法規


【実技試験】

次の各号に掲げる科目のうち、受検者が選択するいずれか一の科目

❶ 機械製図手書き作業
部品図の作成
強度計算
性能計算
組立図の作成
部品の選定
類似設計

❷ 機械製図CAD作業
CADによる部品図の作成
強度計算
性能計算
CADによる組立図の作成
部品の選定
類似設計
CADシステムの管理
ファイル及びデータの取扱い及び管理

❸ プラント配管製図作業
配管計画図の作成
配管図の作成
配管サポート図の作成

2級の検定内容

【学科試験】

❶~❻
1級と同じ。


【実技試験】

次の各号に掲げる科目のうち、受検者が選択するいずれか一の科目

❶ 機械製図手書き作業
部品図の作成
組立図の作成
部品の選定

❷ 機械製図CAD作業
CADによる部品図の作成
CADによる組立図の作成
部品の選定
CADシステムの管理
ファイル及びデータの取扱い及び管理

❸ プラント配管製図作業
配管計画図の作成
配管図の作成

3級の検定内容

【学科試験】

❶ 製図一般
1,2級と同じ

❷ 材 料
1,2級と同じ

❸ 材料力学一般
荷重、応力及びひずみ
はりのせん断力図及び曲げモーメント図
はり及び軸における断面の形状と強さとの関係

❹ 溶接一般
1,2級と同じ

❺ 関連基礎知識
1,2級と同じ

❻機械製図法
機械製図法に関する日本産業規格
機械の主要構成要素の種類、規格、形状及び用途
加工法
工作機械の種類及び用途
測定及び試験
原動機等の種類及び用途
電気機械器具の使用方法
電気・電子部品の使用方法
CADに関する知識


【実技試験】

次の各号に掲げる科目のうち、受検者が選択するいずれか一の科目

❶ 機械製図手書き作業
部品図の作成
組立図の作成

❷ 機械製図CAD作業
CADによる部品図の作成
CADによる組立図の作成
CADシステムの管理
ファイル及びデータの取扱い及び管理

合格率

合格率

合否基準は厚生労働省が定めており、「100点を満点として、原則として実技試験は60点以上、学科試験は65点以上」です。

年度受験申請者数合格者数合格率
令和4年度(2022年)4,6121,99643.3%
令和3年度(2021年)4,7001,42630.3%
令和2年度(2020年)5,2762,55448.4%
令和元年度(2019年)5,8191,48625.5%
機械プラント製図技能士の合格率

機械・プラント製図×各等級ごとの合格率は公式発表されておりませんが、参考までにジャンルわけしていない各等級ごとの合格率は以下の通りです。

等級受験申請者数合格者数合格率
特級4,4241,41832.1%
1級493,39332,36534.7%
2級342,67199,14028.9%
3級305,230163,05953.4%
技能士の等級別合格率(令和4年度)

過去の実施状況は厚生労働省の「過去受検者・合格者の統計データ」のページからも確認いただくことができます。

「機械・プラント製図技能士」資格の勉強方法

CAD

「機械・プラント製図技能士」の資格取得のためにはどのように勉強をしたら良いのでしょうか?

公式HPで無料公開されている過去問で学ぶ

技能検定試験問題公開サイトにて、過去問を入手することが出来ます。
正解も公開されているのですが、解説はありません。
基礎知識にもよりますが、問題を見てもイマイチピンと来ない場合は別途参考書などが必要になるかもしれません。

参考書で学ぶ

参考書を購入し、独学で勉強することも可能です。

「技能検定 機械製図 完全マスター」シリーズ(出版社:株式会社オーム社)

本のタイトル通り、機械・プラント製図技能士の1級・2級に必要な知識をマスターできる本です。
過去10年間の出題傾向を分析し、重要事項や出題確率の高い項目がわかりやすく解説されています。

「現場で役立つ図面の読み方・描き方 ビジネスに役立つ図面の常識!」(出版社:秀和システム)

初心者にもわかりやすく「図面」について理解が深められる内容となっています。
図面の基礎、読み方、描き方を身につけることができるため、機械・プラント製図技能士の資格取得にも役立ちます。

「機械製図CAD作業技能検定試験 1・2級実技課題と解読例」シリーズ(出版社:日刊工業新聞社)

こちらは実技試験用の問題集です。

機械・プラント製図技能士は実技試験で「機械製図手書き作業/機械製図CAD作業/プラント配管製図作業」に分かれます。
その中の「機械製図CAD作業」に関する実技課題の解読方法と着眼点を示して解説した受験対策問題集です。
令和2~4年度試験の過去3年分の1・2級の実技課題と解答例がまとめられています。

「機械・プラント製図技能士」資格保有者のキャリアパス

技術職

「機械・プラント製図技能士」の資格を取得した後のキャリアパスは、個人の経験や目標によって異なることがあります。
基本的には「機械設計」としてのキャリアを歩むのが一般的でしょう。
以下にキャリアパスの一例をご紹介します。

ジュニア機械設計技術者

資格を取得後、初めての就業先として製造業やエンジニアリング会社などでの就職を希望する方が多いです。
機械設計の現場でジュニア技術者として働き、設計部署での製図業務や設計のサポート業務を担当します。
この段階では基本的な知識とスキルを磨くことが重要です。

シニア機械設計技術者

経験を積んで技術的なスキルを高めた後、シニア機械設計技術者としてのポジションに昇進することができます。
シニア技術者は、より複雑なプロジェクトに取り組み、高度な設計と解析を行います。
プロジェクトのリーダーとしての役割を担うこともあります。
ジュニア機械設計技術者よりもさらに高度な機械設計の知識と技術を習得し、自立した業務遂行が求められます。

プロジェクトマネージャー

シニア機械設計技術者としての経験が豊富な場合、プロジェクトマネージャーとしてのキャリアに進むことも可能です。
プロジェクトマネージャーは、複数のプロジェクトの計画、実行、監視を担当し、チームの調整や予算管理なども行います。
技術面だけでなく、プロジェクトマネジメントやチームマネジメントの能力も求められます。

専門分野を極める

特定の分野に特化することも選択肢の一つです。
例えば、自動車、航空宇宙、医療機器などの特定の業界や、特定の設計ソフトウェアの専門家としてのキャリアを追求することができます。

研究開発

新しい製品や技術の開発に携わることもできます。
研究開発部門や技術開発企業でのポジションを目指して、より高度な設計やイノベーションに取り組むことができます。

独立・起業

自らの技術やアイデアを活かして独立し、機械設計や製品開発に関するコンサルティング業や特許の取得支援などの事業を始めることも可能です。
自らのビジネスを立ち上げ、独自の技術力やサービスを提供することができます。

これらは一般的なキャリアパスの例ですが、個人の選択や経験によって大きく変わることもあります。
キャリアの選択は、自身の興味や目標に基づいて進むべき道を選ぶことが重要です。
また、さらに専門的な知識やスキルを身につけるために、さまざまな教育や研修の機会にも積極的に足を運び知見を深めていきましょう。

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