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自動車整備士資格deレベルUP!~資格の取り方・勉強方法~

りっちゃん

「資格×キャリア」にまつわる本サイトの管理人。

★年齢:30代
★職業:人生の転機に関わる仕事
★家族構成:個人事業主の夫と小学生の子どもとの3人家族
★趣味:家族、仕事、WEBマンガ、ブログ運営

こんにちは。りっちゃんです。

今回は、「自動車整備士」資格についてまとめてみました。

自動車整備士資格は、車の安全と性能を支えるプロフェッショナルである証です。
車社会において欠かせない存在として、高い技術と責任感が求められる資格です。

ポイント

◎資格区分:国家資格

◎試験日:年2回(ただし、受験する資格の種類によって異なる)
 第一回試験:学科3月下旬、実技8月下旬、(一級のみ/口述5月中旬)
 第二回試験:学科10月上旬、実技1月中旬

◎合格発表日:
 一次試験:学科4月上旬、実技9月上旬、(一級のみ/口述5月下旬)
 二次試験:学科10月下旬、実技2月上旬

◎合格率:
 受験区分によって大きな差があるため、本サイトの「合格率」の項目をご確認ください。

◎資格保有者の強み:車両整備に関する知識や技術を証明できる。

「自動車整備士」資格とは?

整備士の作業風景

「自動車整備士資格」とは、自動車の点検・整備・修理を行うために必要な国家資格です。
正式には、国土交通大臣が認定する「自動車整備士技能検定」に合格した者に与えられる資格であり、車両整備に関する知識や技術を証明するものです。
自動車の構造や性能が高度化する現代において、法令で義務づけられた整備作業を行うには、この資格が必要です。

資格を持つことで、整備工場やディーラー、自動車関連企業などでの就職・キャリアアップに有利になります。

等級説明
一級整備士二級よりもさらに高度な整備が可能。ガソリン自動車、電気自動車関係なく整備を行うことができる資格。
二級整備士一般的な自動車の整備が可能。多くの整備士が取得する基本的な資格。
三級整備士各部品や装置の基本的な整備が可能。整備の入門的な資格。
特殊整備士タイヤ・電気・車体など特定分野に特化した専門資格。
自動車整備士資格の種類(レベル)

基本情報

受験資格

以下に「自動車整備士資格」の受験資格を1級・2級・3級・特殊整備士の区分で整理しました。

一級自動車整備士

2025年現在、一級大型自動車整備士と一級二輪自動車整備士の試験は行われておりません。

区分要件実務経験年数試験免除備考
二級整備士取得者(シャシ除く)3年以上(二級取得後)
一種養成施設修了者一級整備士養成課程0年実技試験免除課程修了後2年以内に限る

二級自動車整備士(ガソリン・ジーゼル・二輪)

区分修了・取得内容必要な実務経験免除される試験備考
実務経験者中学校・高校・大学卒(学校教育法による)3級合格後 3年以上なし学歴にかかわらず実務年数が必要
高専・大学卒(機械・造船などA~H系)A~H系学科(機械工学等)3級合格後 1年6カ月以上なし外国大学や旧制度の大学等も可
高専・大学卒(自動車系)I・J学科(自動車科等)3級合格後 2年以上なし
高校卒(機械・自動車系)A~J系の工業系学科3級合格後 2年以上なし実業高校や旧制学校も含む
一種養成施設修了者(二級課程)二級自動車整備士課程不要(0年)修了した課程の実技試験免除修了後2年以内に限る
一種養成施設修了者(三級課程)三級自動車整備士課程3級合格後 2年以上なし
認定大学卒業者二級自動車整備士課程不要(0年)なし
認定学校卒業者3級合格後 2年以上なし
職業能力開発総合大学校修了者産業機械工学科不要(0年)学科一部+実技免除
職業訓練修了者(長期)自動車整備科、自動車科(2800時間以上かつ2年以上)3級合格後 1年以上なし公共訓練校、短大等
職業訓練修了者(中程度)自動車整備科・自動車整備工・内燃機械整備工(1400時間以上 or 800時間/6カ月以上)3級合格後 2年以上なし旧公共訓練校など
職業訓練指導員試験合格者自動車整備科合格後 2年以上学科一部+実技免除
技能者養成指導員検定合格者内燃自動車工など合格後 2年以上なし
4級海技士(機関)以上海技従事資格3級合格後 2年以上なし乙種一等機関士含む
航空機関士・航空整備士航空整備関係資格3級合格後 2年以上なし
(※)A機械工学科、B精密機械学科、C建設機械科、D農業機械科、E機械電気科、
F航空学科、G航空機原動機科、H造船学科、I自動車科、J自動車整備科

二級自動車シャシ整備士

区分修了・取得内容必要な実務経験免除される試験備考
実務経験者中学校・高校・大学卒(学校教育法による)3級、タイヤまたは車体合格後 2年以上なし学歴にかかわらず共通条件
高専・大学卒(機械・造船などA~H系)A~H学科(機械工学等)3級、タイヤまたは車体合格後 1年以上なし外国大学や旧制度の大学等も可
高専・大学卒(自動車系)I・J学科(自動車科等)3級、タイヤまたは車体合格後 1年6カ月以上なし外国大学や旧制度の大学等も可
高校卒(機械・自動車系)A~J系の工業系学科3級、タイヤまたは車体合格後 1年6カ月以上なし実業高校や旧制学校も含む
一種養成施設修了者(二級課程)二級自動車整備士課程不要(0年)修了した課程の実技試験免除修了後2年以内に限る
一種養成施設修了者(三級課程)三級自動車整備士課程3級、タイヤまたは車体合格後 1年6カ月以上なし
認定大学卒業者二級自動車整備士の養成課程不要(0年)なし
認定学校卒業者3級、タイヤまたは車体合格後 1年6カ月以上なし
職業訓練指導員試験合格者自動車整備科当該試験又は検定に合格後 1年6カ月以上学科一部+実技免除
技能者養成指導員検定合格者内燃自動車工当該試験又は検定に合格後 1年6カ月以上なし
職業能力開発総合大学校修了者産業機械工学科不要(0年)学科一部+実技免除
職業訓練修了者(長期)自動車整備科・自動車科(2800時間以上かつ2年以上)3級、タイヤまたは車体合格後 1年以上なし公共訓練校、短大等
職業訓練修了者(中程度)自動車整備科・自動車整備工・内燃機械整備工(1400時間以上 or 800時間/6カ月以上)3級、タイヤまたは車体合格後 1年以上なし公共訓練校等
(※)A機械工学科、B精密機械学科、C建設機械科、D農業機械科、E機械電気科、
F航空学科、G航空機原動機科、H造船学科、I自動車科、J自動車整備科

三級自動車整備士

区分修了・取得内容必要な実務経験免除される試験備考
実務経験者中学・高校・大学卒(学校教育法による)1年以上(満15歳以降)なし
機械学科等卒業者(大学・高専・高校)A〜H学科(機械・造船など)6カ月以上なし外国大学、旧制学校等も含む
自動車系学科卒業者I・J学科(自動車科等)不要(0年)なし外国大学、旧制学校等も含む
一種養成施設修了者二・三級自動車整備士の養成課程修了不要(0年)修了した課程の実技試験免除修了後2年以内に限る
職業能力開発総合大学校修了者産業機械工学科不要(0年)学科一部+実技免除
職業訓練修了者(長期)自動車整備科・自動車科(2800時間以上かつ2年以上)不要(0年)なし公共訓練校、短大等
職業訓練修了者(中程度)自動車整備科・自動車整備工・内燃機械整備工(1400時間以上 or 800時間/6カ月以上)不要(0年)なし旧公共職業訓練校とは旧一般・総合職訓校等
職業訓練指導員試験合格者自動車整備科合格後6カ月以上学科一部+実技免除
技能者養成指導員検定合格者内燃自動車工合格後6カ月以上なし
海技従事者4級海技士(機関)以上6カ月以上なし
航空関係者航空機関士・一等航空整備士等6カ月以上なし
他整備士資格保持者自動車タイヤ整備士・車体整備士不要(0年)なし※ガソリン・ディーゼル・二輪の受験者は除く
自動車電気装置整備士合格者自動車電気装置整備士不要(0年)なし※シャシ・二輪の受験者は除く
(※)A機械工学科、B精密機械学科、C建設機械科、D農業機械科、E機械電気科、
F航空学科、G航空機原動機科、H造船学科、I自動車科、J自動車整備科

特殊整備士(タイヤ・電気装置・車体)

区分修了・取得内容必要な実務経験免除される試験備考
実務経験者中学・高校・大学卒(学校教育法による)2年以上(満15歳以降)なし
職業訓練指導員試験合格者自動車車体整備科1年以上車体整備士の学科一部+実技免除※タイヤ・電気装置受験者は除く
職業訓練指導員試験合格者自動車整備科合格後1年6カ月以上なし
技能者養成指導員検定合格者内燃自動車工等合格後1年6カ月以上なし
大学・高専卒業者機械系学科(※電気装置整備士は電気系学科)1年6カ月以上なし外国大学や旧制学校も含む
一種養成施設修了者(技能検定に係る課程)技能検定に係る整備士養成課程不要(0年)修了した課程の実技試験免除修了後2年以内に限る
一種養成施設修了者(二級課程)二級自動車整備士養成課程1年以上なし
認定大学卒業者技能検定に係る整備士養成課程不要(0年)なし
認定大学卒業者(二級課程)二級自動車整備士養成課程1年以上なし
職業訓練修了者(2800時間以上・2年以上)自動車整備科/自動車科1年6カ月以上なし
職業訓練修了者(2800時間以上・2年以上)自動車車体整備科1年以上なし※タイヤ・電気装置受験者は除く
職業訓練修了者(旧総合職業訓練所)自動車整備工1年6カ月以上なし
職業能力開発総合大学校修了者産業機械工学科1年以上なし

受験期間

自動車整備士の資格を取得するには、国土交通省が実施している「自動車整備技能検定試験(検定試験)」を受けなければなりません。(国家試験)
日本自動車整備振興会連合会が実施している「自動車整備技能登録試験(登録試験)」に合格すると、技能検定試験の「学科」及び「実技」試験が免除されます。(民間試験)
つまり、どちらの試験に合格しても整備士になれます。

注意

「検定試験」と「登録試験」の違い

登録試験は合格後に全免申請(両免申請)と呼ばれる申請が必要です。

登録試験に合格すると、合格科目に対応する検定試験が合格後2年間免除されます。
つまり、合格しただけでは「整備士資格を取得した」という状態にはなりません。

全免申請(両免申請)を行うことで正式に資格交付されるので、登録試験に合格したら2年以内に必ず申請しましょう。

以下は、「自動車整備技能登録試験日」の令和6年度、7年度の例です。

一級自動車整備士(小型のみ)

2025年現在、一級大型自動車整備士と一級二輪自動車整備士の試験は行われておりません。

令和6年・令和7年
学科(筆記):3月下旬
学科(口述):5月中旬
実技:8月下旬
➡合格発表:学科(筆記)4月上旬、学科(口述)5月下旬、実技9月上旬

二級自動車整備士(ガソリン)

令和6年
学科:10月上旬、3月下旬
実技:1月中旬
➡合格発表:学科10月下旬、4月上旬/実技2月上旬

令和7年
学科:10月上旬、3月下旬
実技:ー
➡合格発表:学科10月下旬、4月上旬

二級自動車整備士(ジーゼル)

令和6年
学科:10月上旬、3月下旬
実技:ー
➡合格発表:学科10月下旬

令和7年
学科:10月上旬、3月下旬
実技:1月中旬
➡合格発表:学科10月下旬、4月上旬/実技2月上旬

二級自動車整備士(二輪)

令和6年、令和7年
学科:10月上旬
実技:―
➡合格発表:10月下旬

二級自動車シャシ整備士

令和6年、令和7年
学科:3月下旬
実技:―
➡合格発表:4月上旬

※令和6年は「検定試験」も実施。
 受験日:学科7月中旬、実技9月上旬
 合格発表:学科8月上旬、実技9月下旬

三級自動車整備士(ガソリン)

令和6年
学科:10月上旬、3月下旬
実技:―
➡合格発表:10月下旬、4月上旬

令和7年
学科:10月上旬、3月下旬
実技:1月中旬
➡合格発表:学科10月下旬、4月上旬/実技2月上旬

三級自動車整備士(ジーゼル)

令和6年、令和7年
学科:10月上旬、3月下旬
実技:ー
➡合格発表:10月下旬、4月上旬

三級自動車整備士(二輪)

令和6年
学科:3月下旬
実技:ー
➡合格発表:4月上旬

令和7年
学科:3月下旬
実技:ー
➡合格発表:4月上旬

三級自動車シャシ整備士

令和6年
学科:10月上旬、3月下旬
実技:1月中旬
➡合格発表:学科10月下旬、4月上旬/実技2月上旬

令和7年
学科:10月上旬、3月下旬
実技:―
➡合格発表:学科10月下旬、4月上旬

特殊整備士(車体)

令和6年、令和7年
学科:10月上旬、3月下旬
実技:―
➡合格発表:10月下旬、4月上旬

※令和7年は「検定試験」も実施。
 受験日:実技12月中旬(実技のみ)
 合格発表:12月下旬

特殊整備士(電気装置)

令和6年、令和7年
学科:3月下旬
実技:―
➡合格発表:4月上旬

※令和7年は「検定試験」も実施。
 受験日:学科10月下旬、実技12月中旬
 合格発表:学科11月中旬、実技12月下旬

受験場所

登録試験

原則として札幌、宮城、新潟、東京、愛知、大阪、広島、香川、福岡。

検定試験

学科試験:各県で実施(ただし、受験者数によって変更する場合あり)
実技試験:指定する都道府県で実施(受験者が少ない場合は集中開催)

受験費用

登録試験

学科試験:一級9,300円、一級以外7,200円
実技試験:一級14,000円

検定試験

自動車整備士の種類1件につき7,200円
(学科試験及び実技試験の全部の免除を受ける場合は2,450円)

※いずれも税込み金額。別途諸費用負担あり。

検定内容

一級自動車整備士

種類対象車両学科試験科目実技試験科目
一級大型自動車整備士普通自動車(総重量8t以上/最大積載量2t越/乗車定員11人以上)、大型特殊自動車1. 構造、機能及び取扱い法
2. 点検、修理、調整及び完成検査の方法
3. 整備用機械に関する初等知識
4.  整備用の試験機、計量器及び工具の構造、機能及び取扱い法
5. 材料及び燃料油脂の性質及び用法
6.  図面に関する一般知識
7.  保安基準その他の自動車の整備に関する法規
1. 基本工作
2. 点検、分解、組立て、調整及び完成検査
3. 修理
4. 整備用の試験機、計量器及び工具の取扱い
一級小型自動車整備士上記以外の普通自動車・小型自動車・軽自動車・小型特殊自動車同上同上
一級二輪自動車整備士二輪の小型自動車・二輪の軽自動車同上同上

二級自動車整備士

種類対象車両学科試験科目実技試験科目
二級ガソリン自動車整備士ガソリンエンジン搭載車全般(普通自動車・小型自動車・軽自動車)1. 構造、機能及び取扱い法に関する一般知識
2. 点検、修理、調整及び完成検査の方法
3. 整備用の試験機、計量器及び工具の構造、機能及び取扱い法に関する一般知識
4. 材料及び燃料油脂の性質及び用法に関する一般知識
5. 図面に関する初等知識
6. 保安基準その他の自動車の整備に関する法規
1. 基本工作
2. 点検、分解、組立て、調整及び完成検査
3. 一般的な修理
4. 整備用の試験機、計量器及び工具の取扱い
二級ジーゼル自動車整備士ジーゼルエンジン搭載車同上同上
二級自動車シャシ整備士自動車のシャシ部分(普通自動車・小型自動車・軽自動車)同上同上
二級二輪自動車整備士二輪の小型自動車・軽自動車同上同上

三級自動車整備士

種類対象部分学科試験科目実技試験科目
三級自動車シャシ整備士自動車のシャシ部分
(普通自動車・小型自動車・軽自動車)
1. 構造、機能及び取扱い法に関する初等知識
2. 点検、修理及び調整に関する初等知識
3. 整備用の試験機、計量器及び工具の構造、機能及び取扱い法に関する初等知識
4. 材料及び燃料油脂の性質及び用法に関する初等知識
5. 保安基準その他の自動車の整備に関する法規
1. 簡単な基本工作
2. 分解、組立て、簡単な点検及び調整
3. 簡単な修理
4. 簡単な整備用の試験機、計量器及び工具の取扱い
三級ガソリンエンジン整備士ガソリンエンジン
(普通自動車・小型自動車・軽自動車)
同上同上
三級ジーゼルエンジン整備士ジーゼルエンジン搭載車同上同上
三級二輪自動車整備士二輪の小型自動車・軽自動車同上同上

特殊整備士

種類対象装置学科試験科目実技試験科目
自動車タイヤ整備士タイヤ・附属装置1. 構造、機能及び取扱法
2. 点検、修理、調整及び完成検査の方法
3. 整備用機械に関する初等知識
4. 整備用の試験機、計量器及び工具の構造、機能及び取扱法
5. 材料の性質及び用法
6. 図面に関する一般知識
7. 保安基準その他の自動車の整備に関する法規
1. 基本工作
2. 点検、分解、組立、調整及び完成検査
3. 修理
4. 整備用の試験機、計量器及び工具の取扱
自動車電気装置整備士電気装置同上同上
自動車車体整備士車わく・車体同上同上

合格率

直近3年間(令和4年度〜令和6年度)の自動車整備士資格試験における合格率を、検定試験(学科)と登録試験(実技)に分けて以下にまとめました。

学科試験の合格率

試験区分R5第1回R5第2回R6第1回R6第2回
一級小型自動車(筆記)59.1%65.7%
一級小型自動車(口述)97.5%98.6%
二級ガソリン自動車61.3%86.8%59.9%86.2%
二級ジーゼル自動車56.8%93.4%50.0%94.3%
二級2輪自動車78.0%80.1%
二級自動車シャシ86.0%94.8%
三級自動車シャシ64.4%67.4%65.9%67.4%
三級自動車ガソリン・エンジン74.0%65.6%74.5%68.4%
三級自動車ジーゼル・エンジン57.7%57.6%61.7%59.0%
三級2輪自動車83.0%87.7%
自動車電気装置82.3%78.5%
自動車車体79.9%92.5%80.2%93.7%

実技試験の合格率

試験区分R5第1回R5第2回R6第1回R6第2回
一級小型自動車31.9%※R7年8/24に実施予定※
二級ガソリン自動車40.8%
二級ジーゼル自動車33.3%
三級自動車シャシ83.6%
三級自動車ガソリン・エンジン57.3%

※ 実技試験は、専門学校や高等学校、職業能力開発校などで所定の課程を修了して2年以内の場合や、自動車整備振興会主催の講習を修了して2年以内の場合には免除されるため、受験者数が少なく、合格率にばらつきがあります。

「自動車整備士」資格の勉強方法

自動車整備士の資格を取るには、次のどちらかのルートを選ぶ必要があります。

ルート①:専門学校などの養成施設に通う(一般的な方法)

もっとも多いのが、国に認められた専門学校や大学などに通う方法です。

  • 学校で1〜3年間、整備の知識や技術を学びます
  • 卒業すれば、国家試験の実技試験が免除され、筆記試験だけで資格を取得できます
  • 高校卒業後に専門学校(2年制)に通って「二級自動車整備士」を目指すのが一般的です
  • 一部の大学では「一級自動車整備士」を目指すコースもあります

専門学校や大学を探すならマナビジョンがオススメ!
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ルート②:働きながら実務経験を積む

もう一つの方法は、整備工場などで実際に働きながら経験を積む方法です。

  • 最低2年以上の実務経験が必要です
  • 自分で国家試験を受け、学科と実技の両方に合格すれば資格が取れます
  • 働きながら資格を目指したい人におすすめです

公式ホームページの過去問題を解く

一般財団法人日本自動車整備振興会連合会の公式ホームページにて、前回10年間の筆記・口述・実技の試験問題が無料で閲覧可能となっています。
筆記については解答も公開されているので、まずは自分の実力を試してみたい方や一定の自動車整備知識をお持ちの方は、過去問に取り組み出題傾向を把握し、苦手分野を洗い出してから勉強を開始するのが合格に向けての最短経路です。

参考書で学ぶ

参考書を購入し、独学で勉強することも可能です。

2級ガソリン自動車整備士 ズバリ一発合格問題集( 著者:大保 昇)

過去の出題傾向を徹底分析し、頻出問題・類題を厳選収録。
模擬試験5回分で実力をしっかり確認できるので、本番形式に慣れたい方に最適です。

さらに、特別編「合格虎の巻」では、エンジン・シャシ・計算・法規など、合格に直結する重要ポイントを分野別に整理。
実技試験の対策もカバーしており、効率よく合格を目指せます。

2級ガソリン自動車整備士 ズバリ一発合格問題集( 著者:大保 昇)

過去8年分の登録試験を年次順に完全収録されています。

「自動車整備士」資格保有者のキャリアパス

自動車整備士の資格を取った後、どんな働き方ができるのか気になりますよね。
ここでは、整備士としての成長ステップや将来の選択肢をご紹介します。

まずは現場で経験を積む

資格を取ったら、ディーラーや整備工場などで整備士として働き始めます

  • 定期点検、オイル交換、車検対応
  • 故障の診断と修理
  • お客様への整備内容の説明 など

現場での経験が、整備士としての土台になります。

スキルアップ・資格アップを目指す

実務経験を積んだら、さらなるスキルアップを目指すことができます。

一級自動車整備士

  • より高度な知識と技術が必要な国家資格
  • ハイブリッド車や電気自動車にも対応できるようになります
  • 将来、指導的なポジションを目指す人にも有利

特定整備の資格・講習

  • 自動運転支援システム(ADAS)やセンサー付きの車を整備するには、新しい技術講習の受講が必須です

現場のリーダー・管理職へ

技術だけでなく人をまとめる力も身につけていくと、こんな役職を目指せます。

  • チーフメカニック(主任整備士)
  • 工場長
  • サービスマネージャー

現場の運営やスタッフ指導、顧客対応まで幅広いスキルが求められます。

さらに広がるキャリアの選択肢

自動車検査員

  • 車検の最終チェックを担当する国家資格
  • 整備士としての経験+講習で目指せます

メーカー系の研修担当

  • 自動車メーカーやディーラー本部で技術研修や人材育成を行う仕事

独立・開業

  • 経験を活かして自分の整備工場を持つ人も
  • 地域密着型や旧車・カスタム専門など、自分らしいスタイルの仕事が可能

未来の整備士に求められる力とは?

近年、車はどんどん「電動化・電子化」しています。

  • EV(電気自動車)
  • 自動運転サポート(センサー・カメラ・レーダー)
  • 車載コンピュータの診断

これからの整備士には、「IT知識」や「電子制御の理解」も求められるようになります。

自動車整備士は、技術職として一生モノのスキルが身につく仕事です。
そして経験を積むほどに、資格アップ・マネジメント・独立など、さまざまな道が広がっていきます。

「ただの整備士」で終わらず、“選べる未来”がある職業です。

ステージ主な内容必要な資格・スキルキャリアの広がり
初級現場での整備作業二級整備士実務経験を積む
中級高度な整備・診断技術一級整備士、特定整備講習ハイブリッド車・EV対応
上級現場の管理や指導リーダー経験、マネジメント力チーフ、工場長、マネージャー
発展新たな分野・独立自動車検査員、経営知識など教育職、起業など

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